~親に会えない子供をなくそう~
目指すは南米最南端、パタゴニア1000km徒歩チャレンジ!

HOME > チャレンジの記録 > No.4 プエルトナタレスからマゼラン海峡へ(1)

2015.12.03

昨夜はプエルト・ナタレスの宿に泊ったので4日ぶりにベッドで起床。
天気は今日も曇り、日差しが強過ぎなくて良い感じ。

写真はバスターミナル近くの広場。日本人としては気になる看板があった。
そういえばチリも太平洋岸の地震国。ここは高台なので TSUNAMI の避難場所になっている。

11時頃出発……したつもりだったが、町外れの砂利道まで来たところでなんと相棒のキャリー・ディクソン号にトラブルが発生!
何かタイヤがおかしいなと思って見てみると、ネジが外れかけていた。

いつの間にかナットが取れてしまい、ここのネジが外れそうになっていた。
おそらく砂利道の振動のせいだろう。

しかし町外れで助かった。これが完全に町を離れてからのトラブルだったら次の町まで持たなかっただろう。
幸いここプエルト・ナタレスは地域で一番大きな町(といっても人口2万人程度)。先日通りを歩いた時に工具類の専門店を見かけていたので急ぎそこに行って必要なものをそろえてきた。

結局修理が終わって改めて出発できたのが13時半頃。気温は低めで結構寒い。

プエルト・ナタレスを出てなだらかな坂を上ると、ひたすら真っすぐフラットな道が20km程も続く。
ちなみに町を出てからバス停はまだ1つしか見ていない。

夕方18時半頃。ここから次の町、テウエルチェスまで132km、プンタ・アレナスまでは230km。

21時過ぎの風景。
バス停が見当たらなかったので道の脇のなるべく茂みで隠れるところにテントを張る。風はほとんど吹いていない。
進捗はルート9の215km地点手前まで。

2015.12.04

夜の間も風は無く、安心して眠ることが出来た。
空は今日もいい感じに曇っていて歩きやすい。

歩いている間はいろんなことを考える。
日本に帰ったらやりたいこと、食べたいもの、そして逢えない息子のこと。

少し元気を出そうと日本の歌を唄ってみた。

この日は30kmちょっと歩き、目標としていたルート9の185km地点に21時ちょうどに到着。
そこから少し先になんとかテントが張れそうな場所を発見した。

そこは広いんだけど砂利の上に草が少し生えているだけなのでペグが刺さらない。
とりあえず大きめの石で押さえてペグの代用としたけど耐風力はゼロっぽい。風が無くて本当に助かった。

張り終えて中で落ち着いたのが22時前。
今日も結構頑張って歩いたので予定の距離は稼ぐことができたが、全体的に遅くなりがちなので明日は早く起きて動こう。

2015.12.05

朝、空を見ると今日も曇りでいい感じ。風も無く、条件が良すぎて怖いくらい。
出発の準備に思った以上に時間がかかり出るのが9時半になってしまったが、スタートから2時間で10km進めたのでペースは上々。

テウエルチェスまであと82km。

今日はまったく寒くなく、身体が冷えがちな休憩中ですら一切レインウェアも使わず。

それと昨日ぐらいからまたバス停を見かけるようになってきた。
使うかどうか分からないけれど選択肢としてあるのはとても心強い。

20:20頃、R9の150km地点まで到達。

そのほんの100mくらい手前で停まってくれた車がいて、いつも通り「これが僕のチャレンジだから大丈夫」って言ったら「何か必要なものない?」と1.5Lの水のボトルと、何故かバゲットに塗ったりするクリームチーズをくれた。
パン類はこのとき持っていなかったけど、これはピスコのアテにぴったり。

脇のタンポポの生えている辺りでテント設営。今日もまた無風でありがたい。

2015.12.06

今日も曇り。雲が遠くまで空を埋めている。
無風、と思っていたら8時前くらいから風が出てきた。
8時半頃に出発。2時間でほどで10km先のR9-140kmのサインまで。

道の両脇はずっと広大なエスタンシア(牧場)なので羊や牛がいくらでもいる。
彼らはとても警戒心が強いので、こっちが道を真っすぐ進んでいるだけでも、だんだんと距離が縮まってくると必ず逃げだす。
一匹がこちらに気付くとすぐに全員(?)で同じように見つめ、距離が縮まり一匹が逃げると他も一斉にあわてて逃げる。

この羊の親子も、のんびりしてるんだけれど…

仔羊がこちらに気付くと、

次の瞬間には親子そろってスタコラと。

風はかなり強かったけれど追い風なので悪くない。
背中を押してくれるお陰で荷も軽いし涼しいので汗もかかない。

と思っていたら、いつの間にやら逆風気味の横風に。
途中かなり強く吹いたりもしたがそれでもペースは快調で、18時半までに35km、R9の115km地点まで進むことができた。

ペースが良いのは気温が低めで風が強いため汗をかかないことが1つ。
それと休憩していても風に吹かれて寒くなる為、おのずと早めに歩きだすことになるから。
つまりゆっくり休憩してられないってことなので、快適とは程遠いけれどそれでも距離を稼げるメリットは大きい。

そんな中、道の脇で休憩していると白と緑に塗られたパトカー(?)が停車。
警官らしき二人組が降りてきたので何か注意されるのかと思ったら「乗ってくか?」って。
もちろんこれもお断りしたけど、まさか彼らまでそんな声をかけてくれるとは。

風はやや弱まってきたとはいえテントを張るにはまだ少し不安だったので、時間も早いしもう少し歩いてみることにした。

すると1.5kkmほど歩いたところでバス停を発見!それもここ数日見かけるようになった2つ並んでいるパターンだ。
どんな意味があるのか分からないが、2つあればどちらかは内部もマシな可能性が高い。

今回はパッと見ちょっとキレイそうな方は、中に入った瞬間アンモニア臭がして下も濡れていたのでパス。
もう1つのいくつか窓ガラスが割れている方は大丈夫だったのでこっちで寝ることにした。

本日は36.5km前進。

2015.12.07

12月に入って一週間。ペース的には順調に進んでいる。

午前5時を少し回った頃。パタゴニアの朝焼け。

朝は7時半にスタート。3時間ノンストップで歩いて15km先の Villa Tehuelches(ヴィジャ・テウエルチェス)に到着。
プエルト・ナタレスを出て140km以上、(厳密には商店も何もない極々小さなものは1つあったけど)初めての集落。

スーパーは無かったので、集落で唯一の小さな商店で水や食べ物を買い足した。

水1.5L($1000くらい)×4本、クッキー約130g($650)×5本、パスタ400g($700)×2、干し葡萄100gパック($750くらい)、パパイヤのジュース1.5L、紅茶20個入り、箱入りワイン1L。それと今この場で飲む用にコーラ1Lも。
以上で$15000(約3000円)程。インスタントラーメンとマッシュポテトの素は置いていなかった。
町のスーパーと比べるとどうしても高くなるのは予想していたが、1.5Lのサイズしかない水が特に高くついた。

肉や野菜をはじめ一般的なスーパーなんかと比べると扱ってない物の方が圧倒的に多かったが、ここの集落の人はいったいどこで買うんだろう?

結局このテウエルチェスで開いていたのは小さな商店が1つとカフェ(wifi環境無し)が1つのみ。
icloudのバックアップを取れればと思っていたけれど、残念ながら断念。

午後からまた、さらに先を目指して南東へ進む。

旅の荷物一式。左のザックを背負い、右のキャリー・ディクソンを引いて歩く。
先日「中国人?」と間違えられたので、パッと見で分かるように段ボールにテープで「JAPON」と貼ってみた。

この一帯は特に風が強い地域らしく、モニュメントが建っていた。
バスと比べてこのサイズなのでかなりの大きさ。

この日も35kmと快調に歩いてR9の80km地点まで。

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