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目指すは南米最南端、パタゴニア1000km徒歩チャレンジ!

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【第一弾】南米パタゴニア、最南端へ向かう1,000km徒歩チャレンジ(前編)

パタゴニアとは南米大陸の南部に広がる地域で、アルゼンチンとチリにまたがっている。広大な土地には巨大な氷河があり、果てしない草原があり、激しい風が吹く。
時に人が前へ進めないほどの強風が吹くこの大地で、食糧、水、テントその他の荷物をザックに入れて背負い、背負いきれない分はキャリーで引いて、二本の脚だけでゴールを目指します。

この第一のチャレンジは前後2つのパートから成り立っています。
前半はチリのトレス・デル・パイネ国立公園を一周するパイネ・サーキットの約141km。そして後半はパイネ国立公園から大陸最南端の町、アルゼンチンのウシュアイア(正確にはその18km先にある道の終点)までの行程で約914km。合計でおよそ1055kmのチャレンジになります。

前編「パイネ・サーキット」

トレス・デル・パイネ国立公園があるのはパタゴニアのチリ側。3000m峰のパイネ・グランデをはじめとした山々の周りを巡るトレッキングのため、世界各地からたくさんの人々が訪れる。起点となる町は100kmほど南にあるプエルト・ナタレス。
2015年11月下旬、まずはそこに宿を取りトレッキングのための準備にかかった。

4,5日間で南側を回るW(ダブル)というルートが一般的だが、今回は一周するサーキットというルートを回る計画を立てた。
予定の日数は10日間。これまで2泊3日以上の山歩きをしたことが無いので食糧やガスなどがどれくらい必要なのか正直見当が付かなかったが、情報収集してそれでも分からない物については多めに持っていくことにした。

同宿のフランス人からの情報で Base Camp という公園近くのカフェに行ってみた。
ここは毎日15時からパイネ初心者のための情報講座をやっており、スペイン語が基本のチリにあって英語で話が聞けるのはありがたい。費用は特にかからないので、気持ちとしてコーヒーの一杯でも飲んでくればOK。

ここで得た情報としては、パイネ国立公園ではアマルガ湖の近く以外の水は飲めるので、ボトルさえ用意しておけば水の心配はほぼ無いこと。朝一のバスは午前7時30分発だが、シーズン中はたいてい乗り切れないので7時50分頃に追加便が出ることが多いということ。キャンプサイトには有料と無料とがあって、無料で泊まれるのは Paso、Italiano、Las Torres、Las Carretas の4ヶ所らしいということ。そして無料のキャンプサイトは連泊禁止だということ等々。

このパイネ国立公園の地図で緑の帯に囲われているのが山岳地帯。緑の帯の周囲を巡り、一部またいでいる赤い点線がトレッキングのルートだ。パイネの山岳地帯をぐるりとほぼ一周するのが「サーキット」、下半分のアルファベットのWのように見える部分を歩くのを「W(ダブル)」という。今回は逆時計回りに一周する計画。

テント、シュラフ(寝袋)、クッカー、雨具、防寒具など道具は持ってきていたので購入したのはほぼ食糧。町にある大きなスーパーで揃えることが出来た。トレッキングに不要な物はバッグにまとめて宿で預かってもらい、翌日からの長丁場に備えて12個パックの卵を茹でておいた。

現地で購入した食料(一人分)と道具

プエルト・ナタレスの町、Munuel Bulnes通りにあるUnimarcという大きなスーパーで食料品関係はほとんど買い揃えることが出来た。この時のスーパーでの支払いは$36000(日本円にして約6000円)ほど。VISAも利用OK。
スタートしてからも途中パイネ国立公園内のキャンプサイトで購入できる物もあるが、どうしても高くなるので出来れば避けたいところ。今回は下記の内容でほぼ足りました。

玉子12個 チリの玉子は12個で1パックが普通らしい。茹でて全部持っていった。塩をかけてそのまま食べたりマッシュポテトに入れてみたり。茹でておいたので一週間程度は普通に持った。
スパゲティ1kg 細いと火が早く通るのでガスの減りも少なくて済む。簡単なので夜は毎日パスタだった。
色付き野菜マカロニ400g スパゲッティだけだと飽きるので違う食感を求めて購入。
サラミ250g 主に酒の友として活躍。
ザラメ500g 紅茶やオートミールなどで活躍。白糖より高いがこちらの方が栄養価が高いかなと。
紅茶1箱(20コ入り) 朝晩クッカーを使った場合は、最後に紅茶を作る時の湯で内側の汚れをふやかし、こそげてキレイにするので必須。
オートミール1kg これはかなり余った。パイネ以後もずっと持ち歩いて少しずつ食べたが、ひと月以上もった。
粉ミルク1箱(7.5kg) オートミールに使うつもりで購入。持っていったのは4.5kg程だけどこれもほぼ丸々残った。その後パスタにとろみを付けるのに利用したら結構便利だった。
マッシュポテトの素(250g) 沸かした湯に入れて混ぜるだけ。これはちょうど適量だった。
干しプラム300g×2袋 主に昼食や行動食に。
干し葡萄100g×2袋 朝のオートミールに入れて利用。昼食や行動色にも。
チョコクッキー150g×7つ 昼はこれがメイン。種類で値段も違うので、なるべくグラム当たりの安いものを買った。
maggiの野菜コンソメの素を1箱(8つ入り) とても便利なので必ず持ちたい。一人なので量はこれで足りた。
maggiカップスープの素×6 一人用のカップスープだけど晩のパスタの味付けに利用。これとコンソメで味を付けた。
スープの素(5回分)×2 上の一人用と中身はほぼ同じ。どっちかでいいと思う。
ガーリック塩 塩は必須と思って小瓶入りを買ったもののあまり使う機会が無かった。コンソメやスープの素があれば無くてもいいかも。
インスタントヌードル85g×5個 昼に食べるつもりで買ったが、実際は昼に火を使える場所にいることがほとんどないし、わざわざ湯を沸かすのも面倒なのであまり要らなかった。
ピスコ(小) チリやペルーで飲まれている蒸留酒。ハーフサイズの小瓶を買って、入る分だけ小さいペットボトルに入れ替えて持って行った。度数が高いので量は少しでOKの予定だったが最後の方でちょっと足りなくなった。

だいたいは日本から持ってきたので、プエルト・ナタレスの町で購入した装備品はごくわずか。パイネに行く人は皆この町に泊るため、多くの宿ではテントやシュラフのレンタルもやっているし、町の主要な通りを歩いていると山道具を扱っている店がいくつかあるのでそこでも調達可能。
パイネまでのバスのチケットも宿で手配してもらうのが簡単。地図は町外れのインフォメーションに行けば無料でもらうことができる。

ガス缶(230g) パイネ以後も必要になってくる物なので多めに5本購入。エル・カラファテで聞いた値の半額程度だった。パイネサーキットには3本持っていったが、7泊8日で実際に利用したのは1本と少し。
zipロック こちらでは「シップロック」の発音で通じる。ゆで卵にサラミ、砂糖等々、一度開けた粉ものなどを入れておくのにも重宝しました。ビニール袋もあるととても便利。
トレッキングポール2本 山歩き用というよりは、風に弱いと言われているMSRのテントの補強用に購入。実際に補強で利用することはなかったが、トレッキングに非常に役立った。上り坂は特に有った方が楽。
ペグ(6本入り)とビニールロープ ガイライン用に購入。ロープはちゃんとした物が見つからなかったのでとりあえずビニール製のものを買ったが、すぐヨレてしまって結局風対策には利用できず。

トレッキングの装備

必須だったもの。メーカーや型は人それぞれの好みで。

ザック Gregoryのバルトロ(L)を使用。容量は79L。水はキャンプサイトや川で汲めるのでもう少し小さくてもいけるかも。
トレッキングシューズ アッパーがゴアでミドルカットのものを使用。特に問題は無かったが、ミドルカットの場合、泥はともかく雪対策としてゲイターもあった方が安心。ハイカットのゴツいものとどっちが良いかはその人次第。
テント MSRの2人用テントHubbaHubba(ハバハバ)。ダブルウォールでメッシュなので結露せず快適。ただし風への耐性は強くない。風速20mという台風並みの強風を受けた際にはなんとか持ちこたえたものの、ポールが曲がってしまった。といっても少しだけなのでその後の利用には問題無し。
シュラフ ISUKA社、ダウンで最低使用温度-15℃のAir700SLを使用。シュラフカバーが無くても寒いと感じることは無かった。同じくISUKAのコンプレッションバッグ(M)で圧縮して持ち運び。
ロールマット サーマレストのリッジレスト。長さ約120cmのSサイズを持っていった。このサイズだと足は乗らないが、腰が乗っていれば特に問題無し。
ストーブ&クッカー ストーブはプリムスのP-153、クッカーはスノーピークのトレックコンボを使用。アルミ製。大小2つのセットになっているが、1人なら小さい方だけでもOK。
日焼け止め 毎日何時間も日に当たるし日差しも結構強いので必須。
レインウェア モンベルのゴアテックスのもの。下も防水透湿性のパンツを準備。運良くほとんど雨に当たらなかったが雨具は必須。
防寒具 ユニクロのウルトラライトダウンとフリース。特にULダウンはコンパクトにまとまり携帯性に優れるのでおすすめ。この2枚にゴアのレインウェアを足した3枚をその時の状況に合わせて脱ぎ着した。

4日目の峠越えが非常に寒く、防水の(重要!!)グローブや耳当ての付いた帽子、ネックウォーマーが大活躍。ぬかるんだ所もちょくちょくあったのでゲイター(泥除け)はあってもいい。特に峠越えの雪対策。今回は困ることはなかったが、ゲイターがあると隙間からの雪の侵入を防ぐことができるので、より安心できる。

 No.0 パイネ国立公園、トレッキングの持ち物や食料
→No.1 パイネ・サーキット(1)

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